大学に入学し、新しい友人との出会いに期待していた矢先、私を襲ったのは若年性薄毛という予期せぬ悩みだった。最初は誰にも言えずに一人で抱え込んでいたが、次第に友人との関係にも影を落とし始めた。おしゃれに気を遣う友人たちの前で、自分の髪の毛の薄さを隠そうと必死になる。風の強い日には、帽子が手放せない。そんな私の姿を見て、友人が「どうしたの?」と心配してくれることもあるが、正直に打ち明ける勇気が出ない。しかし、ある日、親しい友人に意を決して打ち明けてみた。すると、友人は驚くことなく、真剣に話を聞いてくれた。「気にすることないよ」「一緒に解決策を探そう」と優しい言葉をかけてくれた時、胸のつかえが取れたような気がした。一人で抱え込む必要はないのだと、改めて気づかされた。これからは、友人たちにも相談しながら、前向きに薄毛と向き合っていこうと思っている。大切なのは、自分を理解し、支えてくれる人たちの存在だと、心から感じている。私が若年性薄毛に気づいたのは、大学2年生の夏だった。シャンプー後の抜け毛の多さに驚き、次第に頭頂部が薄くなっていることに気づいた。最初は信じられず、現実から目を背けていたが、日に日に進行する薄毛に、精神的に追い詰められていった。人と会うのが嫌になり、大好きだったサークル活動も辞めてしまった。しかし、このままではいけないと思い、まずは情報収集から始めた。インターネットで若年性薄毛について徹底的に調べ、育毛剤やサプリメント、専門クリニックなど、あらゆる選択肢を検討した。そして、最終的に選んだのは、生活習慣の改善と育毛剤の併用だった。食生活を見直し、睡眠時間を確保し、適度な運動を心がけた。最初は変化が見られず、諦めそうになったこともあったが、半年ほど経った頃、少しずつ髪の毛にハリとコシが戻ってきたのを実感した。完全に元の状態に戻ったわけではないが、以前よりも自信を持てるようになった。この経験を通じて、諦めずに努力することの大切さを学んだ。