22歳の春、大学を卒業して社会人としての第一歩を踏み出したばかりの私は、ある朝の洗面所で自分の異変に気づきました。前髪をセットしようとかき上げた際、左右の生え際が以前よりも奥に引っ込んでいるように見えたのです。最初は気のせいだと言い聞かせましたが、数か月後に友人が撮ってくれた写真を見て、愕然としました。強い光の下で笑う私の額は、明らかに以前より広くなっており、生え際の毛が細くスカスカになっているのが一目で分かりました。それからの毎日は、生え際を隠すことだけに必死でした。風が吹けば手で前髪を必死に押さえ、電車の窓に映る自分の姿を見ては落ち込む日々。20代という1番お洒落を楽しみたい時期に、なぜ自分だけがこんな目に遭うのかと、夜な夜な枕を濡らしたこともあります。ネットで検索すれば「若ハゲ」「女性薄毛」といった恐ろしい言葉ばかりが並び、不安は増すばかりでした。しかし、このままではいけないと決意し、まずは自分の生活を徹底的に見直すことにしました。当時の私は、仕事の忙しさから食事はコンビニのパンやパスタばかりで、睡眠時間も5時間を切ることがザラでした。そこで私は、まず自炊を始め、納豆や卵、鶏肉といったタンパク質中心のメニューに変えました。さらに、どんなに忙しくても24時前にはベッドに入り、スマートフォンを置いて目を休める時間を意識的に作りました。入浴中には生え際を優しくマッサージし、血行を良くするための育毛エッセンスも使い始めました。最初の3か月は全く変化がなく、何度も諦めかけましたが、半年が過ぎた頃、驚くべき変化が訪れました。生え際のラインに、黒々とした産毛が無数に生え揃ってきたのです。それらは次第に太く育ち、1年が経つ頃には、以前のような隙間はほとんど目立たなくなりました。美容室へ行った際、担当の美容師さんから「髪にコシが出てきましたね」と言われた時は、嬉しさのあまり涙が出そうになりました。この経験を通して私が学んだのは、髪は自分の健康状態を映し出す鏡だということです。20代の薄毛は、体が発しているSOSサインに他なりません。原因を他人のせいや遺伝のせいにせず、自分自身の生活を慈しむことで、髪は必ず応えてくれます。今、同じように生え際の悩みを抱えている20代の女性たちに伝えたいのは、決して1人で絶望しないでほしいということです。正しいケアと根気強い努力があれば、明るい未来は必ず取り戻せます。私のこの記録が、誰かの勇気や希望に繋がることを心から願っています。
若い女性の生え際の後退に悩んだ私の記録